精密機器の輸配送と運搬設置に特化
— 専門性を支える熟練作業員の存在と新しい分野へのチャレンジ —

インタビュー対象者(※業務内容・所属部署は取材当時のものです。)
・ユートランスシステム株式会社 取締役 今井 智章
・ユートランスシステム株式会社 副部長 西野 慎也
・ユートランスシステム株式会社 主任  泉井 孝裕
2016年より、ヒガシトゥエンティワングループに参画した「ユートランスシステム株式会社」。
銀行ATM、POSレジスター等の金融端末機を主とした精密機器の輸配送と運搬設置に特化したサービスを行っている。高度な専門性を求められる輸送分野においては、「安全性」と「作業品質」の確保が必須であり、これらを実現するためには豊富な現場経験を持つ熟練作業員が不可欠である。この記事では、業務における日々の取組みを中心に、今後の展望も合わせて紹介する。


最初は個人商店からスタート

  • 「ユートランスシステム株式会社」の成り立ちと業務内容について教えていただけますか?
    ユートランスシステム株式会社 取締役 今井 智章

    今井

    1967年の設立当初は「株式会社 善鉄」という会社でした。最初は燃料を配送する事業から始まり、吸収合併などを経て、1977年に精密機器を輸配送する運送会社としての歩みがスタートしました。1991年に社名を「ユートランスシステム株式会社」に変更し、そこから25年を経て、2016年にヒガシ21のグループ会社となりました。
  • 西野

    輸配送しているものは主に、ATM、POSレジスター、複写機、サーバー機器など、大きくて重量のある精密機器が大半で、各機器メーカー様の依頼で、金融機関や商業施設などに納入しています。また輸配送だけでなく運搬設置作業も行いますし、産業廃棄物収集運搬業の許可を取得しているため、不要になった産業廃棄物の回収も可能です。
  • 精密機器運搬用ハンドリフト

    泉井

    精密機器の輸配送は殆どの場合、各メーカー様系列の運送会社が請け負いますが、我々は系列がない珍しい立ち位置にあります。業務の依頼はメーカー様から頂くのが大半ですが、メーカーのお客様である納品先の金融機関様から、直接指名で依頼を頂くこともあります。当社では、精密機器を運ぶための専門の特注機材や資材を豊富に揃えていることや、熟練した作業員が設置を行っていることから、信頼をいただけているのだと思います。

「安全性」と「作業品質」を確保しながらスピーディーな作業を

  • サービスを提供する上で、最も重視していることは何ですか?

    今井

    「安全性」と「作業品質」を最重視しています。
  • ユートランスシステム株式会社 主任  泉井 孝裕

    泉井

    金融端末機などは、歩行者や車が往来する繁華街の金融機関様に運搬することも頻繁にあるので、歩行者と接触して怪我を負わせることのないよう、歩行者の方最優先で作業を行っています。作業品質の面では、精密機器が動作不良を起こすことがないよう丁寧な輸配送を基本とし、また設置する先の建物の床や壁なども傷つけないよう十分配慮して作業を行っています。

    そして、もう1つ重要なことは「安全性」と「作業品質」を保ちながら、スピーディーに作業することです。安全と品質のために丁寧な作業が求められるのはもちろんですが、それだけに注力すると作業効率が落ちてしまうので、安全性と作業品質を確保しつつ、決められた時間内に作業を終えること、これらの相反する要素をバランス良く最適化することも大事な部分です。こうしたノウハウが我々の強みの1つでもあります。

ノウハウの継承と人材育成

  • 業務において、どのような工夫や改善をされていますか?

    泉井

    事前情報の入手と共有を特に意識しています。
    機器の入れ替えスパンは数年に一度なので、同じ現場は殆どなく、毎回新しい現場に行くことになります。初めての現場で安全に作業するために、作業計画立案の段階から労働災害の防止を第一に考え、事前情報の入手と共有を徹底しています。そのために、類似する現場を経験した作業員に直接ヒアリングして意見を挙げてもらい、注意すべき事項を吸い上げて新しい現場での作業に活かしています。また、現場で想定外の事態にも対応できるよう、多種多様な道具を準備・持参することを作業員に徹底しています。

  • ユートランスシステム株式会社 副部長 西野 慎也

    西野

    作業ノウハウの継承を行うこと、人を育てることを考慮しながら日々の配車を考えています。専門性が求められる精密機器の輸配送と運搬設置においては、やはり現場経験を積んだ熟練作業員の存在が不可欠です。運転とトラック荷室内の輸送品積み込みだけであれば数年で習得できますが、運搬設置作業に関しては、作業現場で経験を積まないとなかなか身に着かないので、さらなる時間が必要となります。ですから、様々な現場を経験してもらったり、ベテランと若手がペアになる組み合わせを考えたり、作業員一人ひとりの体力面などを考慮しながら毎日の配車を考えています。一人前になるのに長期間かかるので、仕事を覚えた作業員が長く働けるよう、職場環境の改善も継続的に行っています。

自身の経験を次世代に伝え、作業品質の維持を

  • どのような想いで、日々業務に向き合っていらっしゃいますか?

    今井

    私はお客様との調整がメインの仕事ですので、お客様の要望をいかにして叶えるかを念頭に、常にお客様目線で業務を行っています。緊急依頼が前日の午後に入ることもあるのですが、ほぼ依頼を断ることはありません。そのために社内体制を整えるだけでなく、従業員に無理が出ないよう協力会社にも業務を依頼するなど、工夫した対応をしています。
  • 西野

    私は作業員の調整を担当しており、毎日約20名のシフトを組んでいます。お客様とのやり取りの最前線にいる担当者と、現場の最前線にいる作業員との間で、お互いの思いが交差してヒートアップすることもありますし、様々な要素を考慮し折り合いをつけていく中で、一筋縄では行かないことも多く、胃が痛くなることもしょっちゅうです。私としては、とにかく現場に行ってくれる作業員が、品質を保って事故なく安全に作業し、全員が毎日無事に帰って来てくれることが一番と、日々そのことを願って送り出しています。 
  • 泉井

    私は業務の半分が現場作業ですので、お客様と作業員の間で潤滑油となり、作業をスムーズに進めることを意識しています。現場でお客様から急な要望を伝えられることもよくありますが、作業員が作業に専念できるよう間に入り調整を行うと共に、これまで積み上げた経験を次世代に伝え、作業品質を維持することにも注力しています。

この2~3年が勝負、新しい分野へのチャレンジを

  • 最近の新しい試みや、今後の展望について教えてください

    今井

    新しい試みとして、あるメーカー様の要望を受けて、機器のデモトラックを開発しました。
    トラック内に機器を設置し、テーブル・椅子・暖房器具なども置いて部屋のように仕立てた商談できる、いわば「移動式ショールーム」です。地方銀行の担当者様に端末導入を検討していただくために、機器を実際に操作し商談もしていただけるようデモトラックで日本全国を回っており、こうした取組みを通じてメーカー様の売上アップに貢献できればと思います。

    また、これからは精密機器の輸配送と運搬設置にとどまらず、機器の内部設定まで行えるドライバーの育成を通じた新サービスの展開や、キャッシュレス化の加速に伴うATM等金融端末機の削減に備えて、今まであまり取り扱ってこなかった精密機器以外の荷物の輸配送などにもチャレンジしていく必要があると考えています。現在の業務を維持しながら新しい分野に打って出るには、従業員全員の協力が不可欠なので、皆と一緒に心を合わせて進めて行きたいと思っています。

  • 西野

    この2~3年が勝負になって来ると思います。2023年後半からは新紙幣発行に伴うATM機器の入れ替え特需を見込んでおり、今後数年で買い替え需要が一気に活性化する可能性があるので、全て取りこぼしなく受け切りたいと考えています。また新しい事業についての検討を進めながらも、従業員全員が健康を保って安全に仕事を続けられるよう、一つ一つの業務をしっかりと検討し、必要な対策を講じながら確実に業務を行っていきたいと思います。
  • 機器のデモトラック
  • デモトラックの車内レイアウト
精密機器の輸配送と運搬設置という専門分野においては、「安全性」と「作業品質」が最重要であり、そのためには事前の情報共有と準備が不可欠である。また、熟練作業員の経験を次世代に継承し、長い目で人材を育成することも重要課題だ。ユートランスシステムは、目の前の需要を確実に取り込みながら、新時代に向けて更なる一歩を踏み出していく。

本案件の担当事業所

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